ギャンブルなどの依存症に対する治療

対象疾患

病的賭博 Aギャンブル依存;パチンコ・パチスロ・競馬・競輪・オートレース、競艇。
Bネット(スマートフォン含む)ゲーム機などのゲーム課金依存。
C買い物依存(インターネットを含む)。
D繰り返す美容外科治療など。

要因

患者さまは、一旦、覚えられたA報酬獲得感、B達成感、C独占欲・割安感、D周囲からの気付かれない変身成功体験、快適な成功報酬体験記憶が、その後の繰り返す衝動・依存行為に到ると考えられます。

助長要因

政府の勧める現金では無いカード・ローン決済が大きな助長要因と思われます。この結果、預貯金の範囲を超えての高金利融資のカード・ローンにまで広げてしまいます。その先は借金として換算されて、衝動・依存行為を続ければ、返金支払いが滞り、家族や知人の理解援助が受けられなければ、自己破産を選択せざる得なくなります。

現状

患者さまは、この成功報酬体験のみが記憶として残り、衝動・依存行為を続けるのですけれど、

A:営業店・開催組織
B:運営ソフト会社
C:販売店・運営ソフト会社
D:美容形成外科

からすると、最初から大きな収益を確保していますので、顧客が増えれば増えるほど利益が増大することになります。

A:患者さまは、成功報酬体験のみが記憶として残っていますが、上記の企業側の収益確保の実態から逆算すれば、患者さまは必ず総額的には損失を出しており、損失の記憶は薄れ、再度、再度、報酬を取り戻したいとの行動の中で借金をしてまで、依存に陥っていきます。

B:患者さまは十代前後の若い方と思われます。ギャンブル同様に射幸心(幸運や偶然により、苦労なく、思いがけない利益を得ることを期待する心理)を煽るように制作されていますから、ゲームを進めるためには課金が必要になります。親の財布やカードまでに手を出して、ゲームを続け、依存に陥っていきます。青少年ですので心に傷が残らないような認知行動療法などが必要と思われます。

C:買い物依存は殆どが女性の患者さまですので、カード・ローンで100万円単位の借金を作り、家族や知人からの援助が有れば、一旦は解決します。しかし、その後、再び続くようであれば、依存から脱出出来なくなります。カードを返済し、現金でしか買い物しない、その場で現金がなければ買い物しない、ことに徹する習慣をつけることを、お勧め致します。

D:美容外科への依存も殆どが女性の患者さまですので、カード・ローンで100万円単位以上が何度も何度も続くようであれば、良心的な美容外科医や形成外科医にご相談されて率直で誠実な診断を伺うことを、お勧め致します。

治療

◆精神療法

1:Aギャンブル依存;パチンコ・パチスロ・競馬・競輪・オートレース、競艇
自助グループ
借金をして、ギャンブルをし続け、会社を辞め家族と離れ、一人孤独になった人々が定期的に会合を行います。過去と現実と素直に向き合い、これかの人生で希望を取り戻せる様に、前向きに話し合う会です。もちろん、匿名参加出来ますので名前や年齢などは話す必要もありません。当院を受診されたら、御紹介申し上げます。
アルコール依存症の自助グループのような存在です。

2:Bネット(スマートフォン含む)ゲーム機などのゲーム課金依存
久里浜医療センターや神奈川県の精神神経センター神奈川病院で青少年に対して認知行動療法リハビリテーション・プログラムで治療されています。

3:C買い物依存(インターネットを含む)
カードを返済し、現金でしか買い物しない、その場で現金がなければ買い物しない、ことに徹する習慣をつけることを、お勧め致します。

D:美容外科への依存も殆どが女性の患者さまですので、カード・ローンで100万円単位以上が何度も何度も続くようであれば、良心的な美容外科医や形成外科医にご相談されて率直で誠実な診断を伺うことを、お勧め致します。

◆薬物療法

当院で現在までに行った薬物療法で著効を示し、各種依存症から脱出出来た患者さまは、十数名いらっしゃいます。患者さまは、お薬で依存から脱出出来ることをご存じ無いので、受診される方は未だ多くありません。

薬物療法

A:ギャンブル依存症

B:ネット・ゲーム依存症 (20歳以上の患者さま)

C:買い物依存症

処方薬物療法

現在の衝動的な行動が予想される3時間前に内服して頂ければ、3時間は衝動的な行動は完全に抑えられます。4時間毎に内服して頂ければ、ほぼ一日に亘り衝動的な行動は抑えられます。また患者さまの日々の行動に合わせて、その日その日毎に、1日1回から3回まで、御希望に添った処方調整を致します。

処方薬:抗うつ剤は含んでおりません
1. 現在の衝動的な行動よりもこれから先の未来に発想を転換されるドパミン効果製剤
2. 現在の行動を起こそうとする衝動を抑える製剤
3. 衝動からの行動を起こすのを抑える製剤


これら3種類の製剤の組み合わせにより依存症は克服されます。
今後は安全性・効果の確実性・依存性の無いことを最優先に考え、
患者さまに慎重投与をさせて頂き、診療に全力を尽くして参ります。

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