上記薬剤を処方によりセロトニン(SSRI)やノルアドレナリン(SNRI)などの効果と副作用の相互作用により、患者さまに強い吐き気・動悸・焦燥感・全身倦怠感(身体のだるさ、眠気、居眠り、過眠、疲労感の持続)が現れることが多いようです。さらに、医師としても患者さまとしても、治療効果は期待にそぐわずに、抑うつ感や意欲低下は持続して、集中力や判断力の回復が解消されないなどが実感されて、多く報告もされています。
さらに、最近の傾向と重大な問題となりつつあり、患者さまが多く訴えられるのは、仕事に加えて私生活においても何事に対しても興味や喜びを失い(喪失する)、生きがいを見つけられないなど。
さらに、死生観に至るまでの危険な徴候を感じさせられる、生きている意味が無い・時々この世界から居なく無くなりたい・時に死が頭をよぎる・死にたくなる(電車のホームから跳び込みたくなる)・自殺を図る(紐で首を絞める)などの症状や行動までを述べられる患者さままでもがクリニックの外来を受診される状況となりつつあります。
これらの状況のもとでは患者さまの現在置かれられている状況の自身の精神的判断力や理解力・感情を医師との面談で意思疎通(今、現在の自然な感情や意思の共感)が保たれ、医師に対し、信頼感が生じるのであれば外来での治療は安全で効果的に行うことは可能であると判断いたします。
但し、現在までのセロトニン・ノルアドレナリン主体の薬物療法では、とても効果発現が遅く、効果力にも限界が感じられ、副作用にも改善の余地が残されていると思われます。以下に状況を示します。
セロトニン(SSRI)効果が奏効し、安定するまでに3~4週間以上かかり、効果は完全とは思われない場合も多いと思われます。この場合ノルアドレナリン(SNRI)を追加処方しますが、効果が奏功し安定するまでに5~6週間以上かかり、効果は完全とは思われない場合も多いと思われます。