アルコール依存症

アルコール依存症

アルコール依存症の症状

  • 酒が原因で、大切な人(家族や友人)との人間関係にひびがはいったことがある
  • せめて今日だけは酒を飲むまいと思ってもつい飲んでしまうことが多い
  • 周囲の人(家族や友人上司など)から大酒飲みと非難されたことがある
  • 適量でやめようと思っても、つい酔いつぶれるまで飲んでしまう
  • 酒を飲んだ翌朝に前夜のことをところどころ思い出せない
  • 休日にはほとんどいつも朝から飲む
  • 二日酔いで仕事を休んだり、大事な約束を守らなかったりしたことがときどきある
  • 糖尿病、肝臓病または心臓病と診断されたり、その治療を受けたことがある
  • 酒がきれたときに汗が出たり手がふるえたり、いらいらや不眠など苦しいことがある
  • 商売や仕事上に必要で飲む
  • 酒を飲まないと寝つけないことが多い
  • ほとんど毎日3合以上の晩しゃく(ウイスキーなら1/4以上、ビールなら大瓶3本以上)をしている
  • 酒の上の失敗で警察のやっかいになったことがある
  • 酔うといつも怒りっぽくなる

(久里浜式アルコール依存症スクリーニングテストより)

アルコール依存症の治療

アルコール依存症の治療

基本的にはアルコール依存症の専門医療機関に入院されて、アルコール依存症リハビリテ-ション・プログラムを受け、その後、アルコール依存症の方の自助グループ(AA、断酒会)参加と外来診療にて断酒を維持して行くことが望ましい治療です。

何故ならアルコール依存症は、再び普通に飲酒する事は不可能で、そういう意味では「治癒」しません。また、進行性で致死的(被害妄想やうつ病による自殺死、肝臓癌や吐血による病死)、家族ぐるみの病気です。しかし、正しい方法で断酒を継続する事は可能で、そういう意味で回復可能な病気です。

外来治療しか受けられない方には当院では薬物療法として抗酒剤(ノックビン、シアナマイド)、断酒補助剤(飲酒欲求抑制剤 レグテクト)を併用し、自助グループへは自ら参加して頂いています。 また、抑うつ症状や不眠なども併せて治療を行っております。

抗酒剤について

抗酒剤について

抗酒剤は、アルコールの分解能力を低下させ、飲酒に対する欲求を抑制する作用がある薬です。

嫌酒剤といわれることもありますが、飲酒欲求を直接抑制するものではなく、飲酒をした場合、少量でもひどい吐き気や発汗などの強い酩酊を生じさせるため「お酒を飲みたくなくなる」薬です。

また、抗酒剤を飲むという行為自体が、今日一日「お酒をやめよう」という気持ちを確認する作業にもなりますので、精神科・心療内科への通院当初の不安定な時期に、転ばぬ先の杖としての服用をお勧めしております。

断酒補助剤(飲酒欲求抑制剤)について

飲酒欲求抑制剤(レグテクト)は、抗酒剤と併用することではじめて、お酒を飲みたいという欲求を抑えてくれる効果が期待されます。
もちろん、薬の力だけで断酒ができるわけではありませんので、やはり精神科・心療内科を早期に受診して頂くことが必要不可欠となります。

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