過食・自傷行為・薬物大量服用の治療

原因

育った環境(両親の離婚)、親や家族からの虐待、学校での苛めなどが要因とされていると推定されています。

“自分が誰からも愛されて大切な人として思われて、生まれて育ってこなかった。”という感情を抱きながら成長していきます。それに従い、多くの人々や映画や音楽や読書などとの出会いから、自分だけでは無く、他の人達も寂しく辛い思いを抱きながら、育ってきていることを知り、感情や性格を直接に発言や行動に表現する(情動の爆発性・衝動行為)を統制できる理性を獲得していくことが多いようです。

しかし、この情動の爆発性・衝動行為を統制できる理性を獲得出来なかったり、獲得した理性が不安定だったりする場合があります。そうした場合には思春期から社会人と成長しても、周囲の人々と友好的な関係で発言や行動する場合においても、あるいはその状況の後に、情動の爆発性・衝動行為が出現し、本人や周囲の人は困惑した状態に陥ります。

これらの状態やそこから発生する症状が常態化した場合をパーソナリティ(人格)障害(情緒不安定性あるいは境界性、それよりも衝動性が強いと、反社会性)と表現されたり、診断されたりします。

原因から生じる性別の感情の違い

女性

育った環境(両親の離婚)、親や家族からの虐待、学校での苛めなどから女性は“自分が誰からも愛され大切な人として思われて、生まれて育ってこなかった”という感情を抱きながら、“自分なんか生きている意味が無い”という“見捨てられ感情”から自分を責めて自己過小評価から、慢性的な落ち込み感情に苦しみながら、社会の中で生きていきます。

男性

育った環境(両親の離婚)、親や家族からの虐待、学校での苛めなどから男性は“自分がこんなに孤独で辛いのは、親や社会の人間たちが自分を憎んでいるからだ”などの“無視されている感情”から“親も他の人間も生きている意味が無い”までの親や他人に憎しみや殺意を心に秘めて、社会の中で生きています。

性別の違いから生じる社会での情動の爆発性・衝動行為および行動の違い

女性

極端なまでの自己過小評価と慢性的な落ち込み感情と最も情動的な“自分なんか生きている意味が無い”という感情からは、あらゆる情動の爆発性や衝動行為の可能性があり得ます。
女性特有なのか、インターネット(SNS)を介して、“自分が生きていることを実感出来る”ことを共感して、感染流行する衝動行為などもあるとも指摘報告されています。それは自傷行為であり、その中でも特に“リスト・カットで自分に赤い血が流れて生きている”と実感し、安心して眠れると述べた女性が多いことでも分かります。
他には、他の自傷行為(身体の目立たない部分を傷つける・壁に頭を叩きつける・携帯TELや食器などを叩き割る)や情動の爆発性として、彼への感情の爆発、その他の衝動行為として、過食・嘔吐、拒食、薬物大量服用、不幸な複数の男性との性的関係の繰り返し、買い物・アルコール・覚醒剤・ギャンブル依存、対人恐怖からのパニック発作の多発その結果としての自閉などです。

その中で、自分は何か病気なのか?原因は何なのか?病気なら治るのか?と疑問を持たれた方が医療機関を受診される場合があります。

男性

男性は“自分がこんなに孤独で辛いのは、親や社会の人間たちが自分を憎んでいるからだ”などの“無視されている感情”から“親も他の人間も生きている意味が無い”までの親や他人に憎しみや殺意を心に秘めて、社会の中で生きています。これらの複雑な感情から払拭されたい日々をより衝動性の強い反社会性パーソナリティ障害にまでになると、アルコールやギャンブル・覚醒剤から暴力・詐欺・窃盗・強姦・強盗・殺人にまで到ることが報告されています。

“自分には責任が無い!社会が悪いから当然の報いだ”などとまったく、平然としているのが現状です。自分が病気などの認識は欠如しており医療機関を受診されず、受診されたとしても不眠やイライラ感を述べるに留まり、効果的な治療に繋がる可能性が低く、犯罪の防止には、現在の時点では残念ながら医療機関は無力と言えるかも知れません。

治療と効果

上記の現状からは、医療機関としては受診頂ける、多くは女性の患者様にしか治療をさせて戴くしか治療方法は有りません。

過食・自傷行為・薬物大量服用の動機および要因

過食は自己過小評価や慢性的な落ち込み感情(抑うつ気分)というよりもストレスの発散させるための衝動行為と思われます。
自傷行為は極端なまでの自己過小評価と慢性的な落ち込み感情と最も情動的な“自分なんか生きている意味が無い”から“自分が生きていることを実感出来る”感情を蘇えさせる衝動行為と思われます。

薬物大量服用は医療機関から処方される薬物の場合は、一医療機関あるいは複数の医療機関からの処方薬を効果が不充分なためにもっと、もっと飲めば効果が有るんじゃ無いか!との思いやあるいは刹那的な絶望感(希死念慮)に襲われ自殺企図のために大量服用に到る衝動行為とも思われます。

その他の衝動的な市販の感冒薬や睡眠剤の大量服用は自殺企図と思われますけれども、医科学的には、自殺目的の達成には至らないことは判明しています。

過食・自傷行為・薬物大量服用の精神療法ならびに薬物療法

精神療法

自分は何か病気なのか?原因は何なのか?病気なら治るのか?と疑問を持たれ受診される女性の患者様が多いと思われます。受診された患者様に接して優しく丁寧に分かりやすく説明することが必要です。

貴女は、育った環境(両親の離婚)、親や家族からの虐待、学校での苛めなどから“自分が誰からも愛され大切な人として思われて、生まれて育ってこなかった”という感情を抱きながら、“自分なんか生きている意味が無い”という“見捨てられ感情”から自分を責めて自己過小評価から、慢性的な落ち込み感情に苦しみながら、社会の中で生きているんですよ。 だから、過食や自傷行為などで自分の苦しみを発散させて自分の感情の不安定さを安定化されているんですよ。

生まれ育った環境や親や家族との関係、学校での苛めなどは偶然であって、貴女の責任では、まったく、有りませんし家族や過去などは誰も変えられませんので、これから新しい自分の生き方を作り上げて行きましょうね。

患者様自身から“自分に責任は無く、過去を振り返らずに、自分に自信を持って幸せな人生をつかみ取って良いんですよね!”って気付きを自分の中に確立して頂くことが最も大切なことと思われます。
それが、患者様自身に理解されていく中で、少しずつ過食や自傷行為などは少なくなって行かれると思われますが、直ぐには解消出来ない場合も多いです。

そのためには、一時的に薬物療法の併用も必要な場合もあると思われます。

薬物療法

薬物療法の基本は情動の爆発性と衝動行為(過食と自傷行為)とそれに加えて最も重要なのが刹那的な絶望感(希死念慮)をいかに抑えるかです。
そのためには、患者様が予想される情動の爆発性と衝動行為(過食と自傷行為)に対して気分の変動を安定化させる薬剤と衝動性を抑える抗精神病薬の併用投与を2時間以上前に内服して頂くことにより、ある程度は現在まで効果がありました。
しかし、効果不充分な場合や眠気などを伴う場合もあり、その場合に患者様がもっと、もっと多く内服すれば、情動の爆発性と衝動行為(過食と自傷行為)とそれに加えて最も重要な刹那的な絶望感(希死念慮)を抑えられるんじゃないかとの思いで、薬物大量服用に到る場合が多かったと思われます。

このため、今までの気分の変動を安定化させる薬剤と衝動性を抑える抗精神病薬の併用投与に加えて刹那的な絶望感(希死念慮)も抑えるドパミン効果のある抗精神病薬も加えて、患者様が予想される症状発現の3時間以上前に3剤の併用投与を開始することにより、現在、治療継続中の患者様の方々には、とても効果があり、そのために、情動の爆発性と衝動行為(過食と自傷行為)とそれに加えて最も重要な刹那的な絶望感(希死念慮)による薬物大量服用が殆ど消失して、周りの人達とも楽しく過ごせるようになられています。

今後とも治療症例を重ねて、患者様に安全でより良い治療を継続して参りたいと思います。

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