川崎メンタルクリニックは、お電話でご相談される方やご来院される方には、心からの思いやりと医師ならびに社会人として生き抜いて来ました包容力や精神力、心療内科医、精神科医として最新の技術力の高さを維持し続け、院長として皆様を心からお待ち申し上げております。

 

京都大学医学部卒業以前には、卒業後、世界中で何処でも何時でも、技術も心も身体もお役に立てる精神科医あるいは緊急時にも平穏時にも最善を尽くせる最新医療技術を学び有能に実践出来て思い遣りに溢れた救命救急外科医師として通用するように成れる医師を目指していました。

それは究極的には医師としては救わなければならないのは命と身体と残された心の問題でも有ります。もちろん、命と身体が救われても心は不安、恐怖、将来に及ぶ絶望感にご本人と共にご家族も苛まれ続けます(もう一つの精神医療でもあり、リエゾンとも言われます)。

 

私は自らに選択を迫られましたが、最優先は身体医学、最先端の技術を習得可能な救命救急外科医を目指す事と致しました。それには京都大学医学部附属病院で受け容れて下さる、生命に関わる脳神経外科、心臓血管外科、呼吸器外科を選択する必要が有りました。

当時の京都大学胸部疾患研究所では赴任先の医療機関も含めて心臓血管外科も呼吸器外科も研修可能な制度でした。私は医局の人事配置により、大阪から東京まで国立がんセンタ-中央病院の現在の総長をされておられる土屋了介先生の肺癌の執刀助手も務めさせて頂き、後の手術手技がより安全で確実になりました。

更に土屋先生は患者さまの身体にメスで創を入れるという治療は患者さまの人生を背負う事になる位の覚悟で外科医としての道を究めなさいと患者さまに対する熱い思いと外科医として目指す道をも示して下さいました。

この熱い思いを常に胸に抱きながら診療、手術を執刀しつつ、また当時、日本で数人と限られていた京都市立病院の大迫 努先生の下で肺癌の内視鏡下手術を手術室で30回近く拝見し、手術執刀可能とのご許可を頂き、それ以後一例も肺癌の内視鏡下手術の執刀過誤も合併症も無く施術可能となり、順調に胸部外科部長として集中治療室に於いても他の科の呼吸循環管理も行い精進努力してまいりました。

 

また私が30代には日本に癌の告知技術が認知されておらず、どなたも執筆されておられないので、不思議に思っておりました。私自身としては、癌に罹患されていることや、転移そして余命の予測期間の告知は必要不可欠との思いが有りました。

何故なら、ご本人の治療を積極的に受けられる意志、余命の期間にご自身の人生を如何に過ごされたいのかは、ご本人の生命に対する必要不可欠な情報を知る権利であり、如何なる存在、例えご家族でも告知を遮る事は出来ないとの信念がありましたから。

そのために担当看護師・師長と共に何十時間話し合いを続けて、お互いに相互理解にまで達しました。その結果を得て、奥様に告知の必要性と告知をし得なければ、これ以上治療を進められない状況を出来る限り分かりやすく誠意を込めて説明致しました。

最終的には、奥様の同意を得られて、ある日の午後、夕日が沈む頃、奥様とご一緒の個室で担当看護師・師長と共にお話を静かに始めました。お話始めて15分も経たない内に私の心が動揺して来るのを感じ、その後5分も経たない内に溢れる涙を抑えきれずに、嗚咽に近くなりました。

謝罪を申し上げ、再び話を続け最初の告知終了までには1時間以上掛かりました。私が話し終えたときに患者さまが私の手をしっかりと握りしめ“先生。よくお話して下さいました。ありがとうございます。”と仰って下さいました。奥様も担当看護師・師長も溢れる涙が止まらないようでした。
この頃が日本での癌告知の草創期と思われました。癌の転移の告知に関しては更に遅れました。

実はこれからが告知致しました患者さまとご家族との信頼関係を保つために、深夜・早朝・土日・祝日と年中、病院勤務は必要不可欠となり、ベッド・サイドで患者さまとご家族とのお話を続けながら10年以上、休日返上の医師人生でした。
命と身体が救われても心は不安、恐怖、将来に及ぶ絶望感にご本人と共にご家族も苛まれ続けます。

 

しかし、最初に記載致しましたように様に命と身体が救われても心は不安、恐怖、将来に及ぶ絶望感にご本人と共にご家族も苛まれ続けます。そして熟慮の結果と申し上げますが、悩み続けて、もう一つの精神世界(心の悩み)としての精神科医への転身を決意致しました。
現在は日本精神神経学会の専門医の指導医・専門医として2回の更新を経て川崎メンタルクリニックの診療にあたっております。

 

生と死の交差点(希望と絶望の交差点)で患者さまに再び生きる勇気と喜びを取り戻して頂くために全力を尽くして診療にあたります。
身体医学では、患者さまは、生き続けたいのに死を受け容れなければならない患者さまが死の恐怖と不安の中から、涙と笑いを通して戦い続ける姿勢に、私は深い感動と勇気を与えられました。
精神科・心療内科を受診される患者さまは、元気に生き続けられるのに、あまりにも早くあきらめたり、死に急ぐ患者さまに、生きる喜びを再び取り戻して頂きたいと日々願い、診療を行っております。

生と死の交差点(希望と絶望の交差点)で患者さまに再び生きる勇気と喜びを取り戻して頂くために全力を尽くして診療にあたります。

 

川崎メンタルクリニック