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自律神経機能不全を伴う神経症(6):身体表現性自律神経機能不全
自律神経機能不全を伴う神経症(6)
身体表現性自律神経機能不全
自律神経機能不全:
(動悸・胸苦しさ・息苦しさ・発汗・吐き気・胃痛・腹痛・下痢・めまい・ふらつき・耳鳴り・赤面・瞼の痙攣・滑舌不良・手足のしびれ・手足の震え・全身のしびれ・頭痛・肩凝りなど様々な症状)
A:次の系統または器官のうち1つまたはそれ以上に、患者さまが身体疾患とみなす自律神経性の刺激による症状があること。
1:心臓循環器系
2:上部消化管(食道・胃)
3:下部消化管
4:呼吸器系
5:泌尿生殖器系B:次の自律神経症状のうち、2項目以上があること。
1:動悸
2:発汗(熱汗もしくは冷汗)
3:口渇
4:紅潮
5:心窩部の不快感・胃部のドキドキする感じ・胃をかきまわされる感じC:次の症状のうち、1項目以上があること。
1:胸痛・前胸部およびその周囲の不快感
2:呼吸困難・過呼吸
3:軽度労作時の過度の疲労
4:空気嚥下症・しゃっくり・胸部心窩部の灼熱感
5:腸蠕動亢進の自覚
6:頻尿・排尿困難
7:むくんでいる・膨らんでいる・重苦しいという感じD:患者さまがこだわっている系統や器官の構造や機能に障害があるという証拠を欠くこと。
2016.05.20
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心気症(心気障害):自律神経機能不全を伴う神経症(7)
自律神経機能不全を伴う神経症(7)
心気症(心気障害)
概念
少なくとも6カ月間持続する、2種以上の重篤な身体疾患があると頑固に確信していること(そのうち少なくとも1つは、患者さん自身が病名を特定していなければならない)。確信や症状へのこだわりのため、患者さんは執拗に悩んで日常の仕事に支障をきたし、また繰り返し医学的治療や検査(または地域の祈祷師による同様の援助)を求めることになる。
症状
自己の健康や微細な身体の不調に著しくこだわり、これに執拗にとらわれ、重大な疾患の徴候ではないかと恐れ怯える状態が続いている。
自覚症状は多岐にわたるが、全身倦怠感・全身疼痛・不眠・頭痛・肩凝り・四肢あるいは全身のしびれ感・胸痛・腹痛・もの忘れなどが多い。心気神経症と言われ身体表現性障害に含まれる。ほかに、うつ病・統合失調症にも現れる。2016.05.20
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慢性疼痛(持続性身体表現性疼痛障害):自律神経機能不全を伴う神経症(8)
自律神経機能不全を伴う神経症(8)
慢性疼痛(持続性身体表現性疼痛障害)
症状
持続性(少なくとも6カ月の間、ほとんど毎日のように続いて)で重度の不快な疼痛があり、身体の部位はどこであってもよい。痛みは生理的過程または身体的障害によって説明のつくものではなく、常に患者さんの関心の的であること。
治療
一般的な鎮痛剤では効果が少なく依存性や胃粘膜を痛める副作用もありますので、アミトリプチリンや最近ではデュロキセチンなどの抗うつ剤が慢性疼痛に処方され、患者さまが長年の苦痛から解放されることも多くなりました。(保険外適用には充分に注意が必要です)。
2016.05.20
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ご高齢の方などで、全身のしびれ感・全身の震え・ふらつき・めまい・耳鳴に悩まれている症状について:自律神経機能不全を伴う神経症(9)
自律神経機能不全を伴う神経症(9)
ご高齢の方などで、全身のしびれ感・全身の震え・ふらつき・めまい・耳鳴に悩まれている症状について
発症原因
脳神経外科や耳鼻科での脳や頸椎、三半規管などをMRIやCT検査を受けても異常は認められなくて、一応,処方されたお薬でも効果がみられない場合は自律神経機能不全、いわゆる自律神経のバランスが崩れえている可能性も考えられます。治療について
60代・70代・80代の患者さまは、自律神経のバランスが崩れやすく、また、自律神経のバランスを改善して全身のしびれ感・震えを和らげるお薬やふらつき・めまいを改善するお薬も、ご年齢に応じて副作用も出やすくなりますので、なるべく少なめな量で調整して内服して頂いております。
少ない量でも、ご年齢に合って、とても効果的な治療となりますので、ご安心くださいね。心よりお待ちしております。2016.05.19
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ご両親とお子様、ご夫婦、お付き合いされている方、お友達どうし、上司とご本人、福祉の方とご本人など様々なご関係の方と患者さまが、ご来院される場合も多いです。
ご両親とお子様、ご夫婦、お付き合いされている方、お友達どうし、上司とご本人、福祉の方とご本人など様々なご関係の方と患者さまが、ご来院される場合も多いです。
患者さまは、お一人で今、悩んでおられることをお話される場合も有りますし、付き添われた方との同席を希望されて話される場合も有ります。
自身から進んで受診される患者さま、あるいは付き添われた方の勧めで受診される患者さまなど様々です。
患者さまからのお話を伺いながら、ご本人と付き添われた方に、ある時は資料やカルテに図示させて頂きながら、現在の症状や原因、診察室で明瞭な診断が可能な場合や複数の診断が疑われる場合など、なるべく分かりやすくご説明申し上げます。
何れにしろ、ご本人と付き添われた方に、診断に対するご理解とご納得を頂いて、お話(精神療法)やカウンセリング、必要であればお薬の治療も併用開始させて頂いております。
お薬も含めて、とても治療が効果的な場合には次回の受診時からは、ご本人さまお一人で受診されても、診察時に笑顔も見られ、安らぎと温もりに溢れる診療になれるように目指しております。私自身も、患者さまとの診療がとても楽しく会話が弾むようになって行くように常に心がけております。
どうぞ、お気軽に、ご家族やご友人などと、ご一緒に来院されて当院のリラックスした雰囲気の中で悩みやお話を伺わせて下さい。いつでもお待ち致しております。
2015.10.08