身体医学の治療関係

例)癌、心血管疾患、脳血管疾患、肺炎、骨折 など

 

 患者さま:治療効果に影響する10~20%くらいの比率で患者さま、ご家族は治療に対する不安、恐怖を乗り越え勇気を出して医療スタッフを信頼して、治療を任せます。

 

  医師:治療効果に影響する80~90%くらいの比率で医師、看護師、臨床工学士、放射線技師などは疾患の治療に対し、充分な説明と同意(インフォ-ムド・コンセント)を行い、患者さま、ご家族からの信頼を得て、主体的に治療にあたります。

 

精神科・心療内科の治療関係

例)うつ病、うつ状態、躁うつ病、対人緊張、対人恐怖(乗り物、人混み、会社、子供のお母さん会 など)、身体表現性自律神経機能不全~パニック障害(動悸、息苦しさ、胃痛、吐き気、下痢、腹痛、めまい、ふらつき、耳鳴り、頭痛、手の汗、手の震え、手のしびれ など)、子育て不安、衝動行為(自傷行為、過食・嘔吐、薬物大量服薬)、アルコ-ル依存、ギャンブル依存(病的賭博)など

 

  患者さま:治療効果に影響する30~40%くらいの比率で患者さまの直面している悩み・症状を医師から診断・説明を受け医師の助言のもとに、自分自身から主体的に悩み・症状を乗り越えられるように、日常生活を規則的に送り、外出、散歩、趣味、スポ-ツ などの行動を行なっていくことが望まれます。
家に閉じこもり無為に過ごし、不定期通院でお薬を飲んでいるだけではマイナス思考に陥り、自分は弱いとか自分を責めてしまい、結果的に対人恐怖や衝動行為から抜け出せなくて治療効果は不良となる場合が多いと思われます。医師やお薬だけに頼るのでは良好な経過は期待し難いです。

 

    医師:医師は患者さまの悩み・症状を傾聴し、信頼関係を保ち充分に理解した上で年令・性別に合わせ副作用の少ない薬物療法を選択開始します。その効果は患者さまが主体的に行動された場合には治療効果全体の30~40%以上の役割が期待されます。
治療効果を高めるためには併せて精神療法が必要となります。認知行動療法や森田療法 などの考え方を患者さまに分かりやすく説明し理解して頂き、患者さまの心を和らげ支え、考え方の幅を広げ柔軟性を持ち、自分自身から自信を取り戻し獲得出来るように支援していく事が必要です。

また、統合失調症においては薬物療法で安定されたら、デイ・ケア参加により、対人恐怖を和らげ対人関係を良好に構築出来るように医師・スタッフの助言を受けながら行動していくことが大切です。

川崎メンタルクリニック