精神科・心療内科における薬物療法

 

精神科・心療内科の薬物療法は困難を極めていました。それまでは、治療法が確立されていないため入院隔離が行なわれ、人権問題にまで至りました。
1950年代にクロ-ルプロマジン(ウィンタミン・コントミン)が開発され、精神疾患に携わる医師にとっては患者さまの治療に希望の星と期待されました。
それ以来、様々な症状・疾患に対して多くの薬剤が開発され、効果と共に副作用、薬物依存なども大きな問題となってきました。
また、薬剤の多種重複多量処方に伴い、医療費の高騰にも考慮して厚生労働省も平成26年10月から同種効果薬剤の重複処方の制限を実施しました。世界保険機関(WHO、ジュネ-ブ)からは以前より欧米諸国と比較し、患者さま一人あたりの抗不安薬(精神安定剤)処方に対し、大量処方とその依存性に対し重大な勧告を受けています。

当院では私自身(院長)が薬を手元に置き患者さまに一剤、一錠ずつお見せし、性別・年令に応じて現れる良好な効果と現れるまでの期間、軽く慣れる副作用と重篤な副作用の前兆などを丁寧に説明して、患者さま、同席されるご家族の理解を頂き院内で、お薬をお渡ししています。(院内処方

薬剤情報につきましては、発生する%が不正確でも製薬会社は患者さまからの訴訟を極力、回避するために現れる可能性のある副作用を全部、記載しているので、ネットで調べても患者さまはとても怖くて、お薬を飲む気にはなりません。

 

院内での薬剤管理は大変ですけれど、本来、あるべきは精神科・心療内科の院内処方で、お薬を一剤・一錠ずつ副作用・効果を医師が丁寧に説明することが望ましいと思われます。

川崎メンタルクリニック