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    衝動行為に悩まれる患者様へのお願い

    他の人達と接することを怖れないで、閉じこもらないで、散歩したり、友だちと遊びに行ったり、ファッションのお買い物したり、旅もしたりと行動しながら、徐々にストレスを発散して、自分自身の自信を取り戻してくださいね。
      

    過去(育った家庭環境、家族から受けた精神的・身体的虐待や異性との不幸な関係)他人(学校や社会で出会った人達)について恨むのは当然ですけれど、なるべく、心から離れるようにしてくださいね。

     

    何故なら、過去と他人は変えられないし、精神科医も心療内科医も貴方が心を開かない限りお薬だけでは治せないからです。

     

    貴方を変えられるのは貴方自身だけです。貴方の意志と勇気を持って学校でもアルバイトでも会社でも通学・通勤を行動し、実行すれば貴方が変わり、過去も他人も少しずつ心から薄らいでいきます。そうなれば、ストレスが和らぎ、衝動性・衝動行為も少しずつ自然に収まり、人格(パ-ソナリティ-)も成長して、素敵な貴方を取り戻せますよ。

     

    衝動性・衝動行為とは:
    例えば、不登校、欠勤、自傷他害行為(過食・嘔吐、リスト・カット、自分を殴打、壁に頭をぶつける、同居する異性と殴り合う、買い物依存、アルコ-ル・薬物大量服用、繰り返す不幸な異性関係、ギャンブル依存、覚醒剤中毒)など・・・その結果パニック発作を発症したり、希死念慮から自殺に到る場合も報告されています。

    2014.11.20

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    うつ病・うつ状態で休職される患者さまに大切なこと

    うつ病・うつ状態で休職される患者さまに大切なこと

    最近の多くの会社では、うつ病・うつ状態で休職するのは、通常、診断書に「定期的外来加療ならびに約1ヶ月から3ヶ月の休職」が必要と判断致します。との文書で休職、出来る場合が多いです。
    最初の1~2週間は温泉に行かれても、故郷に帰られて厳しい会社の現場を離れてゆっくりされるのも宜しいでしょう。
    さて、それからが患者さまにも主治医にとっても復職へのチャレンジです。
    会社では、特に公務員、教職の方は毎月一回しか開かれない復職審査会議で十数人の産業医、人事担当 などの復職審査を合格しなければ、翌月の審査会議に先送りされます。
    さらに産業医によってはリワ-ク・デイケアに3ヶ月通所しないと復職出来ないと主張される先生もいらっしゃいます。(リワ-クとは復職:Return to Work)
    患者さまの中には初診から1,2回受診されて、3ヶ月ぶりに受診されて、故郷でも治療を受けられずに復職可能の診断書と傷病手当金の書類を請求される方がいらっしゃいます。3ヶ月もご本人の症状や状態も分からないので、復職可能かどうかも、受診されてない月に就労困難であったかも分かりませんので、どちらもお断りせざるを得ません。
    何故なら、症状が安定して過ごせられたのは故郷だからであって、東京や川崎の職場でうつ状態になられたので、治療も受けずにそのまま復職されたら、また受診時の状態が再燃してしまう可能性が大きいからです。

    うつ状態で休職される場合、自宅に引きこもっていると、“私は弱い人間だ”“休んでいる私を会社の人はどう思っているんだろう”“私が居なくても会社はうまくいっている。私は会社に必要のない人間だ”などとマイナス思考に陥り生活リズムも不規則になりがちです。

    だからこそ、休職された場合には気力・体力ともに低下していることが多いので、日常生活を規則的に積み重ねて送ることが大切です。早寝・早起きの習慣を身に付け、通勤練習を毎日欠かさず、出社時間に出社時と同様の電車・バスに乗り、会社の最寄り駅からUタ-ンをして午前・午後に分けて散歩、ウォ-キング、ジョギング、スポ-ツ・ジム など少しずつ幅を広げ、気力・体力を養い、図書館、映画、美術館などでゆったりと過ごし穏やかな思いを持ち、夕方、自宅に帰るという毎日を月曜日から金曜日まで続けます。たまには温泉などでリラックスの日々も取り入れてください。土曜日・日曜日は好きな趣味などにあててください。通勤練習はとても大切な復職に向けての訓練です。
    気力・体力ともに回復しても、いざ復職の日を迎えると、洋服を着た途端、駅に行く途中で色々な思いがよぎり、不安が高まり自宅に戻り出勤出来ない方がとても多いからです。普段から復職時の不安を無くすためには通勤練習がとても有効です。

    もちろん、毎週一回の外来定期受診をされて、うつ状態の改善度をお話して、今後の復職へのご相談も致しましょう。3ヶ月以内に復職出来た方は著明な改善です。
    それでも再発防止のため一年半は治療を続けましょう。復職が少々遅れても、しっかりと治療を受けて治して復職を果たしましょう。私も全力で治療にあたります。
     

    2014.11.20

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    精神科・心療内科において、お薬について習得し、さらに深めたい治療法(薬物療法)

    精神科・心療内科における薬物療法

     

    精神科・心療内科の薬物療法は困難を極めていました。それまでは、治療法が確立されていないため入院隔離が行なわれ、人権問題にまで至りました。
    1950年代にクロ-ルプロマジン(ウィンタミン・コントミン)が開発され、精神疾患に携わる医師にとっては患者さまの治療に希望の星と期待されました。
    それ以来、様々な症状・疾患に対して多くの薬剤が開発され、効果と共に副作用、薬物依存なども大きな問題となってきました。
    また、薬剤の多種重複多量処方に伴い、医療費の高騰にも考慮して厚生労働省も平成26年10月から同種効果薬剤の重複処方の制限を実施しました。世界保険機関(WHO、ジュネ-ブ)からは以前より欧米諸国と比較し、患者さま一人あたりの抗不安薬(精神安定剤)処方に対し、大量処方とその依存性に対し重大な勧告を受けています。

    当院では私自身(院長)が薬を手元に置き患者さまに一剤、一錠ずつお見せし、性別・年令に応じて現れる良好な効果と現れるまでの期間、軽く慣れる副作用と重篤な副作用の前兆などを丁寧に説明して、患者さま、同席されるご家族の理解を頂き院内で、お薬をお渡ししています。(院内処方

    薬剤情報につきましては、発生する%が不正確でも製薬会社は患者さまからの訴訟を極力、回避するために現れる可能性のある副作用を全部、記載しているので、ネットで調べても患者さまはとても怖くて、お薬を飲む気にはなりません。

     

    院内での薬剤管理は大変ですけれど、本来、あるべきは精神科・心療内科の院内処方で、お薬を一剤・一錠ずつ副作用・効果を医師が丁寧に説明することが望ましいと思われます。

    2014.11.13

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    精神科・心療内科と身体医学における患者さまと医師の治療関係と有効性について

    身体医学の治療関係

    例)癌、心血管疾患、脳血管疾患、肺炎、骨折 など

     

     患者さま:治療効果に影響する10~20%くらいの比率で患者さま、ご家族は治療に対する不安、恐怖を乗り越え勇気を出して医療スタッフを信頼して、治療を任せます。

     

      医師:治療効果に影響する80~90%くらいの比率で医師、看護師、臨床工学士、放射線技師などは疾患の治療に対し、充分な説明と同意(インフォ-ムド・コンセント)を行い、患者さま、ご家族からの信頼を得て、主体的に治療にあたります。

     

    精神科・心療内科の治療関係

    例)うつ病、うつ状態、躁うつ病、対人緊張、対人恐怖(乗り物、人混み、会社、子供のお母さん会 など)、身体表現性自律神経機能不全~パニック障害(動悸、息苦しさ、胃痛、吐き気、下痢、腹痛、めまい、ふらつき、耳鳴り、頭痛、手の汗、手の震え、手のしびれ など)、子育て不安、衝動行為(自傷行為、過食・嘔吐、薬物大量服薬)、アルコ-ル依存、ギャンブル依存(病的賭博)など

     

      患者さま:治療効果に影響する30~40%くらいの比率で患者さまの直面している悩み・症状を医師から診断・説明を受け医師の助言のもとに、自分自身から主体的に悩み・症状を乗り越えられるように、日常生活を規則的に送り、外出、散歩、趣味、スポ-ツ などの行動を行なっていくことが望まれます。
    家に閉じこもり無為に過ごし、不定期通院でお薬を飲んでいるだけではマイナス思考に陥り、自分は弱いとか自分を責めてしまい、結果的に対人恐怖や衝動行為から抜け出せなくて治療効果は不良となる場合が多いと思われます。医師やお薬だけに頼るのでは良好な経過は期待し難いです。

     

        医師:医師は患者さまの悩み・症状を傾聴し、信頼関係を保ち充分に理解した上で年令・性別に合わせ副作用の少ない薬物療法を選択開始します。その効果は患者さまが主体的に行動された場合には治療効果全体の30~40%以上の役割が期待されます。
    治療効果を高めるためには併せて精神療法が必要となります。認知行動療法や森田療法 などの考え方を患者さまに分かりやすく説明し理解して頂き、患者さまの心を和らげ支え、考え方の幅を広げ柔軟性を持ち、自分自身から自信を取り戻し獲得出来るように支援していく事が必要です。

    また、統合失調症においては薬物療法で安定されたら、デイ・ケア参加により、対人恐怖を和らげ対人関係を良好に構築出来るように医師・スタッフの助言を受けながら行動していくことが大切です。

    2014.11.11

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    はじめに

    日本の人々は宗教ならびに思想、哲学という精神的支柱を失い、精神的基盤でも有りました日本経済力の崩壊・低迷化の時代にさらされ、さらに、国際紛争・災害・感染症疾患の広がりに国際社会の一員としての役割も期待され続けています。

    しかしながら、現代の日本の人々は溢れる物質と失われ行く自然の中で、ご家族・周りの人々との支えあう信頼関係を見失い、若い方から中高年・ご高齢の方まで生きる歓びを喪失し、生き続ける意味に対して懐疑的にすら陥っています。そして、優しさや思いやり、信頼、謙虚な心を大切にと

    思われておられる方こそが、この歪んだ現代日本社会に於いて、生き続けることに悩み、苦しみ、孤立感を深めていらっしゃいます。

    私たちは今一度、自分自身は何者で有り、何のために生き、何処へ向かうのかを、患者様と共に学び、患者様がご自身から、心の癒しを得られ、勇気を取り戻し、再び復活への道を辿って頂くための精神的支援の一翼を担えたらとの熱い思いで地域医療に当たらせて頂いております。

    2014.10.16

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